DMAT(災害派遣医療チーム)

DMATとは

  •  DMATとは「災害急性期に活動できる機動性を持った、トレーニングを受けた医療チーム」と定義されており、災害派遣医療チーム(Disaster Medical Assistance Team)の頭文字をとって略してDMAT(ディーマット)と呼ばれています。
  •  医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(概ね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。

DMATの成り立ち

  •  1995年1月17日、当時としては戦中・戦後を通じて最大の自然災害であった「阪神・淡路大震災」が起こりました。

<被害概要>

    発生 1995年1月17日
    午前5時46分
    規模 マグニチュード7.2
    全壊家屋 104,906棟
    被災家屋 512,882棟
    死者・行方不明者 6,425名
    負傷者 43,772名
  •  この阪神・淡路大震災について、初期医療体制の遅れが考えられ、平時の救急医療レベルの医療が提供されていれば、救命できたと考えられる「避けられた災害死」が500名存在した可能性があったと後に報告されています。
  •  この阪神・淡路大震災で災害医療について多くの課題が浮き彫りとなり、この教訓を生かし、各行政機関・消防・警察・自衛隊と連携しながら救助活動と並行し、医師が災害現場で医療を行う必要性が認識されるようになりました。
  • 一人でも多くの命を助けよう と、厚生労働省により、災害医療派遣チーム『日本DMAT』が平成17年4月に発足しました。
  •  そして、研修が独立行政法人国立病院機構災害医療センターにて開始され、平成18年9月には西日本の拠点として兵庫県災害医療センターでの研修が開始されました。
  •  現在では、現場の医療だけでなく、災害時に多くの患者さんが運ばれる、被災地の病院機能を維持、拡充するために、病院の指揮下に入り病院の医療行為を支援させて頂く病院支援や、首都直下型、東海、東南海・南海地震など想定される大地震で多数の重症患者が発生した際に、平時の救急医療レベルを提供するため、被災地の外に搬送する、広域医療搬送など、機動性、専門性を生かした多岐にわたる医療的支援を行います。

    ※日本DMAT HPより引用


宇治徳洲会病院DMATチーム

  •  当院では、平成27年10月現在、「京都DMAT」3チーム(医師=7名・看護師=5名・調整員=3名)の受講が終了。また、平成27年8月には「日本DMAT」1チーム(医師=2名・看護師2名・調整員=2名)が、厚生労働省が認定する隊員養成講習会を受講し登録されました。
  •  当院のDMATチームの登録メンバーは全員、通常より「救命救急センター」で実務を行い活躍しているエキスパートばかりであり、「災害医療=救急医療」を日々より実践しています。

宇治徳洲会病院における「災害時医療」の活動

  •  当院は、開院より「救急医療」に主軸を置いた医療を展開し、年間7,500件を超える救急搬入の受け入れを行っており、平成24年4月には「救命救急センター」としての指定を京都府知事よりいただきました。
  •  これまでにも、「京都府災害拠点病院(地域災害医療センター)」の指定を頂く以前より、山城北医療圏における救出困難な救急患者への対応のため現場出動(医療スタッフの現場派遣)を実施していた経緯があります。
  • <局所災害>
    • ◎硫化水素自殺現場への防護服装着にて現場確認
    • ◎砂利処分場サイロ内転落事故現場処置
    • ◎炭山地区集団食中毒発生時現場トリアージ
  • <大規模災害>
    • ◎阪神淡路尾大震災
    • ◎新潟中越地震
    • ◎東北沖大地震
      • その他多数
  •  これらの実績が認められ、新病院の開院の際には、宇治市との災害時派遣要請の協定書の授与式が行われ、今回「京都府災害拠点病院(地域災害医療センター)」の指定を頂く際には、京都府との災害時派遣要請の協定を結びました。
  •  これまでの、「活動実績」と「救命救急センター」として多くの患者を常日頃より受け入れている経験値を活かし、今後発生する局所災害・大規模災害に対して、機動性と専門性を生かしながら医療を待ちわびる人々へ全力で対応してまいります。

2016年4月14日に発生した熊本地震における当院DMATの活動報告