先進医療・最新医療内視鏡手術支援ロボット
先進医療・最新医療 内視鏡手術支援ロボット紹介を更新しました
内視鏡手術支援ロボット 3台体制(da Vinci5 da VinciXi HugoRAS)となりました
ドクターコメント 統括がんセンター長 消化器外科(下部消化管外科) 部長 坂井 義治 追加しました
内視鏡手術支援ロボット 2026年6月まで全科手術件数更新しました
内視鏡手術支援ロボット 2026年6月まで部位別累計件数更新しました
ドクターコメント 婦人科 部長 前田万里紗 追加しました
内視鏡手術支援ロボット 2025年全科手術件数更新しました
内視鏡手術支援ロボット 2025年部位別累計件数更新しました
ドクターコメント 呼吸器外科 部長 伊東 真哉更新しました
ドクターコメント 消化器外科(上部消化管外科)部長 橋本 恭一更新しました
内視鏡手術支援ロボット 2025年6月まで全科手術件数更新しました
内視鏡手術支援ロボット 2025年6月まで部位別累計件数更新しました
当院が「肝胆膵高度技能専門医修練施設」に認定されました
先進医療・最新医療 内視鏡手術支援ロボットHPを公開しました


当院では2011年8月に手術支援ロボット「da Vinci(ダ・ヴィンチ)」を導入し、前立腺がんをはじめとするさまざまな疾患に対してロボット支援手術を行ってきました。2018年には「da Vinci Xi」を導入し、その後、独立型アームを特徴とする「Hugo™ RASシステム」を導入するなど、ロボット支援手術の対象疾患・診療科を拡大してきました。
そして2026年10月、新たに最新世代の手術支援ロボット「da Vinci 5」を導入しました。
これにより当院は、「da Vinci 5」「da Vinci Xi」「Hugo™ RASシステム」の3台体制となりました。
ロボット支援手術では、高精細な3D画像と自由度の高いロボットアームを用いることで、従来の腹腔鏡手術では難しかった細やかで精密な手術操作が可能となります。また、小さな創で手術を行うことで、患者さんの身体への負担軽減を目指します。
当院では、消化管外科、肝・胆・膵外科、泌尿器科、呼吸器外科、婦人科など、複数の診療科でロボット支援手術を行っています。
3台の手術支援ロボットそれぞれの特徴を活かし、疾患や術式、患者さん一人ひとりの状態に応じた手術を行うことで、安全で質の高い低侵襲手術の提供を目指しています。
ロボット手術とは?
ロボット手術はこれまでの腹腔鏡手術の利点をさらに向上させることができると期待され、次世代の医療改革の一端を担った分野と考えられています。
ロボットを活用することで、3次元の正確な画像情報に基づいて、より細やかな手術、より安全かつ負担の少ない手術が可能となります。
Hugoロボット手術の紹介
独立したアーム
Hugo (ヒューゴ) は独立したロボットアームのデザインを採用しているため、患者さんの体型や術式などに関係なく、手術が可能となります。

広い可動域
Hugo (ヒューゴ) のロボットアームは可動域が広いため、自由度が高く、腹腔内(お腹の中)で広範囲に自在に操作をすることが可能となります。

ダ・ヴィンチロボット手術の紹介
高解像度3D画像
医師は内視鏡の3Dカメラで映し出された鮮明な立体画像を見ながら手術します。この3Dカメラのデジタルズーム機能は術部を10倍まで拡大することができます。


自由度を有するロボット鉗子
ロボットアームの先端は医師の手と完璧に連動し、自分でメスを持っているような感覚で手術できるのが特徴で、ロボットにしかできない動き(関節の 270度回転など)が加わることで、開腹手術でも困難であった操作を可能とします。

自然な操作感
手術操作時に用いるロボットアームは、人の手以上に器用な動きが可能で、狭い隙間でも自由に器具を操作することができます。
また、手先の震えが鉗子の先に伝わらないように手ぶれを補正する機能があり、細い血管の縫合や神経の剥離など緻密な作業も正確にできます。


新たに導入した「da Vinci 5」
「力」を感じる新しい技術 ― Force Feedback
da Vinci 5には、新たに「Force Feedback(フォースフィードバック)」技術が搭載されています。
鉗子の先端にかかる力をセンサーで感知し、その情報を術者のハンドコントローラーへ伝えることで、術者は手術中に組織を押したり引いたりする際に加わる力を感じることができます。
これまで主に視覚情報を頼りに判断していた組織への力のかかり方を、術者が手元でも感じ取れるようになったことは、da Vinci 5の大きな特徴の一つです。
さらに進化した高精細3D画像
da Vinci 5ではビジョンシステムも大きく進化しました。
従来機と比較してピクセル数が4倍となり、より高い解像度と改善された色彩、奥行き感を備えた3D画像を術者に提供します。
体内の細かな構造を詳細に観察しながら手術を行うことで、繊細な手術操作をサポートします。
手術を「見える化」するデータ技術
da Vinci 5は、従来機と比較して10,000倍以上のデータ処理能力を備えています。
Force Feedbackによって得られる鉗子先端の力をはじめ、手術中に得られるさまざまな情報を客観的なデータとして捉えることが可能になりました。
これまで外科医が経験や感覚として捉えてきた手術操作の一部をデータとして「見える化」することで、より精密で質の高い手術を支援します。
また、蓄積されたデータは手術手技の振り返りや改善、外科医の教育にも活用することができ、ロボット支援手術のさらなる質の向上につながることが期待されています。
最新機器の導入から、その先へ
当院では、最新の医療機器を導入するだけではなく、それを安全かつ有効に活用できる外科医・医療スタッフの育成にも力を入れています。
2011年のda Vinci導入以来培ってきたロボット支援手術の経験を基盤として、「da Vinci 5」「da Vinci Xi」「Hugo™ RASシステム」の3台を活用し、今後もより安全で質の高い低侵襲手術を地域の皆さまに提供してまいります。

年別手術件数 全科合計

da Vinci、Hugo 症例数
da Vinci
661例
Hugo
247例
累計件数
353例
86例
3例
1例
6例
3例
175例
151例
48例
15例
44例
8例
2例

当院で受けられるロボット手術
- 子宮体癌
- 子宮頸癌
- 胃がん
- 大腸がん
- 膵体尾部切除術(脾同時切除)
- 膵体尾部切除術(脾温存)
- 肝部分切除/外側区域切除
- 原発性肺がん
- 転移性肺がん
- 縦隔腫瘍(胸腺腫など)
- 胸壁膿瘍
- 前立腺全摘術
- 腎摘除術
- 腎部分切除術
- 腎尿管摘除術
- 腎盂形成術
ドクターコメント

坂井 義治
- 日本外科学会名誉会員・専門医・指導医
- 日本消化器外科学会専門医・指導医
- 日本内視鏡外科学会名誉理事長・技術認定取得(消化器・一般外科:大腸)・ロボット支援下手術(直腸)プロクター
- 日本癌治療学会功労会員
- 米国外科学会会員(FACS)
- 英国外科学会終身会員(FRCS)
統括がんセンター長に就任いたしました、坂井義治です。
近年のがん治療は目覚ましく進歩しています。個々人のがんや生体(非がん部)の遺伝子情報に基づいた最適な薬物や放射線治療を選択する「個別化医療」が飛躍的に進み、臓器別の診療科に加えて腫瘍内科や放射線治療科などの専門診療科の協力が不可欠です。外科治療においても体への負担が少ないロボット手術が積極的に導入されていますが、低侵襲な手術であっても、持病(併存する疾患)をお持ちの患者さんには、術中の厳重な麻酔管理や術後に集中治療室(ICU)での細やかな全身管理が必要となることがあります。また、切除する範囲を決定するために手術中に病理診断が必要となることもあります。高度な治療を安全に完遂するには、このように各専門科が密に連携する「病院の総合力」が不可欠です。
さらに、がん治療においては「術前・術後のリハビリテーション」が、治療成績の向上や早期の社会復帰に大きく貢献することが分かってきました。本年8月には、当院に併設する形で新たなリハビリテーション病院が開院いたします。これにより、手術などの急性期治療から回復期のリハビリまで、充実した環境で切れ目のないサポートが可能となります。
多職種による強固なチーム医療を基盤に、当院の最大の強みである「総合力」を最大限に発揮してまいります。皆様に「ここに来てよかった」と思っていただけるよう全力で伴走いたしますので、不安なことはいつでも遠慮なくご相談下さい。

前田 万里紗
- 日本婦人科腫瘍学会 婦人科腫瘍専門医
- 日本産婦人科学会 産婦人科専門医 ・指導医
- 日本ロボット外科学会 ロボット専門医国内B
- 日本産科婦人科内視鏡学会認定 ロボット技術認定医
- 日本産科婦人科内視鏡学会認定 腹腔鏡技術認定医
- 日本内視鏡外科学会 技術認定(産科婦人科領域)
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- da Vinci Console Surgeon
- 無痛分娩関係学会・団体連絡協議会(JALA)カテゴリA・B 受講修了
- 厚生労働省 臨床研修指導医
内視鏡手術支援ロボット 婦人科領域
婦人科がん手術では、狭い骨盤内での緻密な操作と確実な止血が求められます。内視鏡手術支援ロボットは、高精細な3D視野と多関節機能を有する鉗子により、深部でも安定した精密操作を可能とします。これにより微細な血管処理や子宮周囲の剥離を安全に行うことができ、出血量の低減や合併症の軽減につながります。また術者の手ぶれ補正や操作負担の軽減により、一定した手術精度が保たれる点も大きな利点です。ロボット手術は婦人科がん治療において、安全性に配慮しながら患者さんの負担軽減を目指す、重要な術式です。
婦人科悪性疾患におけるロボット手術の適応
・子宮体癌Ⅰ〜Ⅱ期
・子宮頸癌IA1(脈管侵襲陽性)、IA2、IB1、IB2、ⅡA1期
(婦人科悪性腫瘍センチネルリンパ節ナビゲーション手術の手引きVer3.0より引用。組織型や施設基準によります。)
ロボット手術の今後の展望は?
近年、早期子宮体癌の低リスク群(類内膜癌G1/2、IA期)では、骨盤リンパ節郭清を安全に省略できるという報告がなされてきており、また、センチネルリンパ節生検による病期診断で、合併症を抑えた治療が可能となってきました。また早期子宮頸癌においても、センチネルリンパ節生検の有用性が報告されています。当院では、根治性を保ちながら体への負担をできるだけ少なくすることを重視し、患者さん一人ひとりに最適な術式を選択していきたいと考えております。
今後も婦人科がん治療は、センチネルリンパ節生検の普及とともに、さらなる低侵襲化が進むことが期待されます。

橋本 恭一
- 京都大学 医学博士
- 日本外科学会 外科専門医・指導医
- 日本消化器外科学会 消化器外科専門医
- 日本内視鏡外科学会 技術認定医
- 日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医
- da Vinci Console Surgeon
- 厚生労働省 臨床研修指導医
- 近畿外科学会 評議員
- 緩和ケア研修会 修了
胃がんに対するロボット手術の有用性
胃がん治療において、従来の外科手術に代わる新しい選択肢として注目を集めているのが「ロボット手術」です。この手術は、医師がロボットを操作して行う最新の治療法で、患者さんの体に優しいだけでなく、精密な手術を可能にする点が大きな特徴です。当院では、このロボット手術を取り入れ、より安全で効果的な治療を提供しています。
ロボット手術のメリットとは?
1. 体への負担を大幅に軽減
ロボット手術では、従来の手術と異なり、お腹に小さな穴を数カ所開けて器具を挿入します。これにより、切開が最小限で済むため傷が小さく、出血も抑えられます。その結果、患者さんの体への負担が軽減され、術後の痛みが少なく、回復も早くなります。
2. 精密で安全な手術が可能
ロボット手術では、医師がロボットアームを操作し、細かい動きや人の手では難しい角度での操作が可能です。この高い精度により、胃のがんを確実に取り除きながら、健康な組織を最大限に残すことができます。また、特に膵臓付近のデリケートな組織を傷つけるリスクを低減し、膵関連合併症の発生を抑えられるという利点があります。
3. 予後の延長が期待できる
手術の精度が向上することで、がんをより確実に切除することが可能になり、再発のリスクを低下させる可能性があります。これにより、患者さんの再発の危険性を低下させ、長期予後が期待されています。
どんな患者さんに向いているの?
ロボット手術は、特に早期の胃がんの患者さんに適しているとされていますが、進行がんの患者さんでも、その有効性が報告されています。ただし、手術の適応は患者さんの体の状態やがんの進行度によって異なりますので、担当医としっかり相談しながら治療方針を決めることが大切です。
当院では、経験豊富な医師と最新設備を揃え、患者さん一人ひとりに合った最適な治療を提供しています。不安な点やご不明な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

中山 雄介
- 日本肝胆膵外科学会 高度技能専門医
- 日本外科学会専門医・指導医
- 日本消化器外科学会 専門医・指導医
- 日本膵臓学会認定指導医
- 日本胆道学会認定指導医
- 日本内視鏡外科学会 技術認定医(消化器・一般外科)
- ロボット術者認定医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 消化器がん外科治療 認定医
- 日本肝胆膵外科学会 ロボット支援膵体尾部切除プロクター(機種名:daVinci)
- 日本ロボット外科学会Robo-Doc Pilot 国内B級
肝胆膵分野におけるロボット手術のメリットは?
ロボット支援下手術では、手術器具を非常に精密に操作できます。繊細な膵組織や血管周囲の操作を安全かつ正確に行えるようになります。また高解像度の3Dカメラによる拡大視効果により、膵周囲の解剖学的構造の把握が可能となり、精緻な手術が可能となります。
従来開腹で行われていた術式に、ロボット支援下手術が導入されたことで、ロボット支援下手術で得られた知見が、開腹手術にフィードバックされるというメリットもあると感じています。
ロボット手術の適応は?
当院では膵癌を含む膵腫瘍に対して、膵体尾部切除術(脾同時切除)・膵体尾部切除術(脾温存)を導入しています。
ロボット手術の今後の展望は?
ロボット技術の急速な進化により、さらなる精度向上と操作性の改善が見込まれます。さらに触覚などへのフィードバックが可能になることで、難易度の高い膵臓手術がだれでも安全に受けられるようになると考えられます。
また将来的には、地理的に離れた場所でも熟練の外科医が手術を行える遠隔手術が普及する可能性があります。これにより、医師不足が問題となっている地域でも、最先端の治療が受けられるようになり、地域間の医療格差の均てん化に貢献できる可能性があると考えています。

伊東 真哉
- 京都大学 医学博士
- 日本外科学会 外科専門医・指導医
- 日本呼吸器外科学会 呼吸器外科専門医
- 厚生労働省 臨床研修指導医
- 日本呼吸器内視鏡学会 気管支鏡専門医・指導医
- 日本胸部外科学会 終身認定医
- 日本呼吸器学会 呼吸器専門医・指導医
- 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
- 日本呼吸器外科学会 胸腔鏡安全技術認定
- 日本緩和医療学会 緩和ケア研修会 修了
- 麻酔科標榜医
- ロボット手術コンソール術者認定
呼吸器外科分野におけるロボット手術のメリットは?
同じカメラを用いたモニター視(鏡視下)手術である胸腔鏡下手術と比べて、更に小さな手術創(1.0-3.5cm)で手術が可能です。また拡大視によって高精細かつ鮮明な視野が得られることがメリットです。主に原発性肺癌や縦隔腫瘍の手術をロボット(ダビンチ)支援下に手術を行います。「肺および縦隔の解剖構造がよくみえる」ことから正確に「狙ったところをのみ切る」精度の高い手術操作が可能になります。関節可動域の自由度が高いロボットアームの手術では、出血が少なくでき体の負担も少なく(低侵襲)でき、比較的速やかに社会復帰が可能になる(「入院が短くなり」「休まないといけない期間が短く」)というメリットもあります。一方、心臓や大血管の周囲で触覚のない鉗子を用いて肺動脈や肺静脈について剥離/切離操作を行うため、出血リスクは常に存在します。鏡視下手術の中でも特に安全に配慮ながら慎重に手術を進める必要があります。
ロボット手術の適応は?
対象疾患は原発性肺がん、転移性肺がん、縦隔腫瘍(胸腺腫など)、胸壁膿瘍などです。当科では、ダヴィンチXiシステムを使用したロボット支援胸腔鏡下手術を導入しております。これまでロボット手術に伴う手術中の合併症はなく全例が軽快退院されております。
変化していく肺癌の治療
肺癌の治療は時代と共に絶えず進歩しています。治療指針(ガイドライン)は全世界で共通の指針でありますが、確立されたエビデンスに準拠して年単位でアップデートされています。肺癌治療を行う上で、肺癌の遺伝子診断や治療に関する知識を常に最新版にしておくことは必須であります。肺癌の遺伝子変異を踏まえて、より効果が高いと予測される薬剤(分子標的薬剤、免疫チェックポイント阻害薬、など)の使用にも十分に精通しておく必要があります。我々呼吸器外科医も周術期(手術の前後)に組み合わせる治療に十分精通しておく必要があります。呼吸器外科・呼吸器内科・放射線治療科・病理診断科の間でカンファレンス等を通じて密に連携をとり、治療方針の決定を行います。抗がん剤/分子標的治療薬/免疫チェックポイント阻害薬あるいは放射線治療の組み合わせ(いわゆる集学的治療)によって、20年前には治癒が困難であった進行肺癌(Ⅲ・Ⅳ期)であっても、「がんが完全に消えてなくなる」ことで治癒に至らしめることも可能になりました。勿論、個々の患者さんの特性や背景因子(年齢、併存合併症、体力・心肺機能、認知能など)を十分に考慮に入れながら、患者さんおよび御家族とよく相談しながら最適な治療方法を提案いたします。

伊藤 将彰
- 医学博士
- 日本泌尿器科学会 泌尿器科専門医・指導医
- 日本泌尿器科学会・日本泌尿器内視鏡学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
- 日本内視鏡外科学会 泌尿器腹腔鏡技術認定
- Certificate of Robotic Observationship(Hugo RAS system)
- 厚生労働省 面接指導実施医師
- 厚生労働省 臨床研修指導医
- 緩和ケア研修会 修了
泌尿器科分野におけるロボット手術のメリットは?
泌尿器科の手術には骨盤の奥にある臓器を扱ったり、尿路を縫合・再建したり、太い血管を処理したりする難易度の高いものが多くあります。これらの手術は以前は創を大きくあける必要があったり、経験数の多い限られた医師・病院のみが行ったりしていました。現在手術支援ロボットのお蔭でより多くの患者さんに体への負担が少なく、安全でかつ効果の高い手術を行うことが出来るようになっています。
ロボット手術の適応は?
前立腺全摘術、腎摘除術、腎部分切除術、腎尿管摘除術、腎盂形成術です。
前立腺がんに対するロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術
Robot-Assisted Laparoscopic Radical Prostatectomy (RARP)
転移のない早期の前立腺がんに対する根治目的の手術です。前立腺と精嚢を摘除し、膀胱と尿道を吻合します。勃起機能を残すためには前立腺脇に通っている神経や血管を温存する必要があり、また術後の失禁を少なくするためにはなるべく括約筋を残しさらに膀胱と尿道を精密に吻合することが必要です。前立腺は骨盤の奥にあるためこれらを行うにはかなりの熟練を要しましたがロボット手術では比較的容易に行うことが出来る様になりました。
腎細胞がんに対するロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術
Robot-Assisted Laparoscopic Partial Nephrectomy (RAPN)
4cm 以下の小径腎細胞がんに対して行う手術で、腎細胞がんを一部正常腎実質をつけて切除し残りの正常な腎実質は温存します。本術式では腎動脈を一時的に遮断(阻血)して出血を防いだうえで腫瘍を切除し、断面からの出血を焼灼して止血したり開いてしまった尿路を縫合して閉じたりします。最後に動脈の遮断を解除して完全に止血されているか確認します。これらのすべての処置が3D画面による立体視野やロボットアームによる精密な手技で行えるのがロボット手術の強みです。
腎部分切除術の手順


医師からのメッセージ
手術支援ロボットの技術は今や全世界で開発が進められており、触覚の付加・最新通信技術を利用した遠隔操作・AIによるガイドなど日進月歩です。また保存してある手術動画を共有しコツや注意点を公開・議論してお互い切磋琢磨しあうことでソフト面でも日々進歩しています。がんの手術に不安はつきものですが、医師側も日々進歩し続けるこれらの新たな技術・知識を絶えず取り入れて精進していますので一緒に頑張って病気を克服しましょう。