「TAVI」開始のお知らせ
診療科の特色
心臓センターの心臓血管内科部門です。
狭心症・心筋梗塞や心不全などの一般的な循環器疾患の診療はもちろん、カテーテル治療、デバイス治療を行っています。
- 冠動脈・末梢血管へのカテーテルインターベンション
- 不整脈へのカテーテルアブレーション
- 重症心不全への両室ペースメーカ移植による心臓再同期療法(CRT)、および埋込型除細動器(ICD)移植
- 徐脈性不整脈へのペースメーカ移植(リードレスペースメーカを含む)
- 構造的心疾患へのカテーテル治療:TAVI(タビ)、PTSMAなど
特に、急性冠症候群(心筋梗塞・不安定狭心症)や心原性ショックなど、緊急・重症の疾患に対する治療経験が豊富です。
「心臓なら徳洲会」という期待にお応えできるように、冠動脈へのロータブレータ(ダイアモンドドリル)治療や、心不全の患者さんに必要なデバイス治療(ICD/CRT)につきましては、京都府南部では最も早く厚生労働省指定施設の認定を受け、経験を積んできました。
2016年4月、不整脈科を開設し、カテーテルアブレーション治療を積極的に行っています。
2021年12月、京都南部では初の「TAVI(タビ:経カテーテル的大動脈弁植込み術)」の実施施設として認定されました。
診療内容・方針
「はやい(迅速)、うまい(確実)、やすい(安全)」をモットーに、「自分自身が受けたい治療」「自分の肉親に受けさせたい治療」を行うように努めています。
地域医療への連携
循環器疾患は、「慢性疾患」という側面と、「急性疾患」として増悪や急変をきたす側面とがあります。「慢性」の側面につきましては、がんと同じく「早期発見、早期治療、再発予防」を柱に診療をしております。また「急性」の側面につきましては、地域の皆様が安心して生活できるよう、専任医師・コメディカルが24時間365日「院内」に常駐し即応する体制を敷いて15年以上になります。これからも、地域の先生方による日常管理と当センターの診療体制を両輪として、この地域の循環器疾患の診療に取り組みたいと考えています。
クリニカルインディケーター
1.治療実績
指標 | 2020年 |
---|---|
経皮的冠動脈インターベンション(PCI) | 820 |
経皮的末梢血管インターベンション(PPI) | 166 |
不整脈カテーテルアブレーション | 325 |
ペースメーカ移植 | 50 |
植込み型除細動器(ICD) | 6 |
両室ペースメーカによる心臓再同期療法(CRT) | 3 |
経皮的心肺補助(VA-ECMO) | 37 |
体外式肺補助(W-ECMO) | 11 |
大動脈内バルーンパンピング法(IABP) | 44 |
下大静脈フィルター留置 | 16 |
2.PCI(冠動脈)
指標 | 2020年 | |
---|---|---|
全経皮的冠動脈インターベンション(PCI) | 820 | |
待機的 | 670 | |
緊急 | 150 | |
初期成功率(病変成功率) | 99.0% (812/820) |
|
慢性完全閉塞の成功率 | 88.9% (32/36) |
|
待機的症例における合併症発生率 | 0.8% (5/670) |
|
待機的症例における院内死亡率 | 0.0% (0/670) |
|
1泊予定の入院で実際1泊 | 99.0% (612/618) |
3.急性心筋梗塞
指標 | 2020年 | ||
---|---|---|---|
急性心筋梗塞 | 107 | ||
ST上昇型(STEMI) | 80 | ||
非ST上昇型(NSTEMI) | 27 | ||
冠動脈造影で責任血管が完全閉塞 | 56 ※再開通成功率100% |
||
来院~再開通(DTBT) | ≦ 90分 | 87.8% | |
≦ 60分 | 63.6% | ||
≦ 40分 | 32.7% | ||
≦ 30分 | 8.2% | ||
救急車来院STEMIのDTBT平均 | 58.7分 | ||
一般外来受診STEMIのDTBT平均 | 66.2分 | ||
入院30日以内死亡率 ※来院時心肺停止を除く | 4.7% (5/107) |
4.PCI再狭窄率・ステントの種類
指標 | 2020年 | |
---|---|---|
患者数 | 820 | |
再狭窄患者数 | 97 | |
再狭窄発生率 | 12.0% | |
種類 | 薬物溶出性ステント | 58 |
ベアメタルステント | 8 | |
バルーン拡張 | 24 | |
不明 | 7 |
5.末梢血管カテーテル治療
指標 | 2019年 | 2020年 | ||||
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施工数 | 成功数 | 成功率 | 施工数 | 成功数 | 成功率 | |
鎖骨下動脈狭窄 | 0 | 0 | - | 1 | 1 | 100.0% |
腎動脈狭窄 | 0 | 0 | - | 1 | 1 | 100.0% |
腸骨動脈狭窄 閉塞 | 17 | 17 | 100.0% | 31 | 31 | 100.0% |
浅大腿動脈狭窄 閉塞 | 50 | 48 | 96.0% | 42 | 42 | 100.0% |
下腿動脈狭窄 閉塞 | 7 | 7 | 100.0% | 10 | 10 | 100.0% |
シャント狭窄 閉塞 | 130 | 129 | 99.2% | 107 | 107 | 100.0% |
6.不整脈カテーテルアブレーション
指標 | 2020年 | |
---|---|---|
全件数 | 325 | |
上室性頻拍 | 299 | |
心房細動(AF) | 235 | |
その他 | 64 | |
心室性期外収縮(PVC)/心室頻拍(VT) | 26 | |
合併症 | 死亡 | 0 |
脳梗塞 | 0 | |
心タンポナーデ | 2 | |
穿刺部合併症 | 0 |
7.心臓カテーテル検査数
指標 | 2020年 |
---|---|
実施件数 | 584 |
8.画像検査
指標 | 2020年 |
---|---|
冠動脈検査CT | 1,706 |
下肢動脈CT | 463 |
心臓MRI | 15 |
末梢動脈MRA | 13 |
心筋シンチ | 366 |
9.生理検査
指標 | 2020年 | |
---|---|---|
心電図 | 計 | 24,070 |
12誘導 | 23,845 | |
3分間 | 148 | |
自律神経機能検査 | 77 | |
心臓エコー | 11,277 | |
経食道エコー | 134 | |
血管エコー | 計 | 7,893 |
頚動脈 | 2,804 | |
上肢 | 1,556 | |
下肢 | 3,109 | |
腎動脈 | 424 | |
脈波(ABI) | 2,091 | |
皮膚組織灌流圧(SPP) | 20 | |
運動負荷試験 | 計 | 798 |
トレッドミル | 471 | |
マスター | 89 | |
歩行負荷・チルトテスト | 238 | |
ホルター | 3,351 | |
血圧ホルター | 14 | |
イベントホルター | 22 | |
簡易睡眠時無呼吸症候群検査 | 60 | |
睡眠ポリソムノグラフィー検査 | 28 |
医師紹介
氏名 | 役職 | 専門医・認定医・その他講習修了 |
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松岡 俊三 | 副院長 | 日本循環器学会 循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会 認定医・専門医・施設代表医 植え込み型除細動器(ICD)/ペーシングによる心不全治療(CRT) 施行医 日本救急医学会 救急科専門医 日本内科学会 総合内科専門医 脳梗塞rt-PA適正使用講習会 修了 日本集中治療医学会MCCRC 修了 |
舛田 一哲 | 部長 | 日本循環器学会 循環器専門医 日本心血管インターベンション治療学会 認定医・専門医 植え込み型除細動器(ICD)/ペーシングによる心不全治療(CRT)施行医 日本救急医学会 救急科専門医 日本内科学会 総合内科専門医・指導医 脳梗塞rt-PA適正使用講習会 修了 日本内科学会認定JMECC 修了 |
平井 英基 | 副部長 | 日本循環器学会 循環器専門医 日本内科学会 総合内科専門医 |
中島 貫太 | 医長 | 日本循環器学会 循環器専門医 日本心血管インターベーション学会 認定医・専門医 植え込み型除細動器(ICD)/ペーシングによる心不全治療(CRT) 施行医 日本内科学会 総合内科専門医 |
田村 淳史 | 医員 | 日本循環器学会 学会員 日本内科学会 学会員 日本集中治療医学会 学会員 日本心血管インターベンション治療学会 認定医 日本周術期経食道心エコー 認定医 |
嘉祥 敬国 | 医員 | 日本内科学会 学会員 日本循環器学会 学会員 日本心エコー図学会 学会員 JATECコース 修了 |
數馬 稔己 | 医員 | 内科専門研修プログラム 専攻医 |
杉本 美夕 | 医員 | 内科専門研修プログラム 専攻医 |
服部 大輔 | 医員 | 内科専門研修プログラム 専攻医 |
吉田 大輝 | 医員 | 内科専門研修プログラム 専攻医 |
高原 千咲 | 医員 | 内科専門研修プログラム 専攻医 |
藤居 祐介 | 非常勤 | 内科学会認定医 |
奥山 雄介 | 非常勤 | 日本不整脈心電学会 不整脈専門医 日本循環器学会 循環器専門医 日本内科学会 総合内科専門医 日本内科学会 認定内科医 植え込み型除細動器(ICD)/ペーシングによる心不全治療(CRT) 施行医 着用型自動除細動器(WCD) 処方医 |