診療科の特色
宇治徳洲会病院では、2020年6月より救急外傷外科チームを発足することとなりました。救急外傷外科は、米国で2000年代以降に生まれた新しい外科の領域であり、AcuteCareSurgeryと呼ばれています。従来、急性胆嚢炎や消化管穿孔などの内因性救急外科領域は、日本国内では主に癌治療を専門とする一般外科医が片手間にこなしてきました。また、重症外傷が少なくなってきている日本では、受け入れ施設を集中しなければ外傷専門の外科医が育たないと言われています。そこで当院では、米国に倣い「緊急性」という共通点によって「内因性救急外科」と「外傷外科」を一つにまとめ、「緊急性のある外科領域」を一手に引き受ける部門として「救急外傷外科」を新たに設立することとしました。この新たな救急外傷外科チームが、地域の命を守る力として貢献できることを祈念しております。
診療内容・方針
「迅速・確実に、救える命を救う」ということが、当科の診療方針です。複数の専門診療科にまたがる領域を一つのチームがカバーすることにより、「防ぎ得た外傷死」を限りなくゼロに近づけるよう努力してまいります。
地域医療への連携
何科に紹介したら良いか迷ってしまう複数部位にわたる外傷などを得意としています。例えば、「①頭部外傷に四肢の骨折を合併している場合」「②胸部・腹部・骨盤などを同時に損傷している場合」などは良い適応です。従来型の救急の場合、救急医が初療を行った後、脳外科・放射線科・外科・整形外科など複数の専門科に紹介、それぞれの科で治療を行っていました。この場合、時間が長くかかり、治療の優先順位が決まらず、不幸な転帰をとることもあったかもしれません。しかし、今後は救急外傷外科チームがチーム一丸で専門の枠を越えて治療を進めてまいります。当院では、昨年末にハイブリッドERと呼ばれる設備を導入しました。これは、アンギオCT室と手術室を一体化させた救急初療室(ER)のことです。重症の多発外傷であってもワンストップで治療でき、迅速に救命できるものと信じております。
また、急性胆嚢炎や消化管穿孔などの疾患に関しても従来通り積極的にお受けいたします。地域の皆様の命を守る最後の砦としての機能を果たすべく努力してまいりますので、今後とも何とぞよろしくお願い申し上げます。
医師紹介
氏名 | 役職 | 専門医・認定医・その他講習修了 |
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畑 倫明 | 部長 救命救急 センター長 | 日本外科学会外科専門医・指導医 日本消化器外科学会専門医・指導医 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医 日本救急医学会専門医・指導医 日本腹部救急医学会認定医・暫定教育医 日本社会医学系専門医協会専門医・指導医 日本DMATインストラクター JATECインストラクター ATOMコースインストラクター MCLSコースインストラクター 国際緊急援助隊登録隊員 |
日並 淳介 | 部長 | 日本救急医学会救急科専門医 日本外科学会専門医 麻酔科標榜医 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医 |
舛田 一哲 | 部長 | 日本救急医学会救急科専門医 日本循環器学会循環器専門医 日本内科学会総合内科専門医 脳梗塞rt-PA適正使用講習会修了 |
我如古 理規 | 医長 | 日本外科学会 学会員 日本消化器外科学会 学会員 日本消化器病学会 学会員 日本内視鏡外科学会 学会員 日本乳癌学会 学会員 日本肥満症治療学会 学会員 日本疫学会学会 学会員 |
仲原 英人 | 医長 | 日本旅行医学会認定医 下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医 |
自閑 昌彦 | 医長 | 日本内科学会認定内科医 日本心血管インターベンション治療学会認定医 日本救急医学会日本救急医学会救急科専門医 日本周術期経食道心エコー認定医 JATECインストラクター・トレーナー JMECCインストラクター |
中村 真司 | 医長 | 日本救急医学会救急科専門医 |
合田 亮平 | 医員 | 日本脳神経外科学会専門医 |
大森 敦仁 | 医員 | |
上田 容子 | 医員 | |
竹内 豪 | 医員 | 日本外科学会 学会員 日本消化器外科学会 学会員 |
武内 悠馬 | 医員 | 日本外科学会 学会員 日本小児外科学会 学会員 |
上林 嘉孝 | 医員 | |
中山 智 | 医員 | |
平井 恒太郎 | 医員 | 形成外科専門研修プログラム専攻医 |
野村 勇貴 | 医員 | 外科専門研修プログラム専攻医 |
村上 光正 | 医員 | 整形外科専門研修プログラム専攻医 |
中島 進之介 | 医員 | 脳神経外科専門研修プログラム専攻医 |
吉田 あすか | 医員 | 救急科専門研修プログラム専攻医 |
中江 信明 | 医員 | 救急科専門研修プログラム専攻医 |
佐川 翔子 | 医員 | 整形外科専門研修プログラム専攻医 |