概要
我々は、リハビリテーション科の理念である以下の三点を軸としリハビリテーションを提供しています。
- 人としての「尊厳」の保持
- 自己決定権の尊重
- 地域リハビリテーションの推進
当科は、理学療法/作業療法/言語聴覚療法の3部門で構成され、身体機能・基本動作・日常生活動作・嚥下機能・言語機能・認知面などに対して、多方面からサポートを行っていきます。
診療科を問わず、リハビリテーションが必要と思われる患者様に対して積極的に離床に取り組み、機能回復訓練や廃用症候群の予防に努めます。
患者様を中心とした多職種とのチーム医療を基に、患者さんと真摯に向き合い、コミュニケーションを大切にしながら、その方の社会生活を取り戻し、機能回復を目指します。
平成27年度5月の新築移転後は、急性期だけではなく、回復期リハビリテーション病棟・介護老人保健施設も開設され、入院から退院まで一貫したリハビリテーションの提供を行う事ができます。また、訪問リハビリや通所リハビリを通して、退院後の生活支援をします。
診療時間
種別 | 曜日 | 時間 |
---|---|---|
入院 | 年中無休 | 9:00〜17:00 |
外来(午前診) | 月〜土(日祝除く) | 9:00〜12:30 |
外来(夕診) | 月・水 | 16:45〜17:30 |
夕診は理学療法(一部作業療法)整形外科のみ実施 ※最終受付17:00
※土曜日の外来は診療科により実施していない場合もあります
療法の紹介
理学療法(PT)
理学療法部門では、脳血管疾患・整形外科疾患・心臓血管外科の手術後の急性期から、早期離床と身体機能向上を目的に運動療法などを実施しています。
また、呼吸器疾患(COPD等)に対しての呼吸リハビリテーション、NICU、発達障害、内科・外科治療中の廃用症候群予防など、様々な疾患に対しても理学療法を実施しています。
具体的には、筋力トレーニングや麻痺した筋に対しての促通、機能訓練、筋肉・関節へのストレッチを行いながら、日常生活場面での訓練を行なっていきます。
訓練内容
- 基本動作練習(寝返り・起き上がり・座位・立ち上がり・立位・歩行)
- 関節可動域訓練・筋力増強訓練・持久力訓練・協調性訓練・呼吸・排痰訓練
- 手術後の早期離床の促進
- 物理療法(温熱・電気・牽引・水治療法)
- 使用機器(免荷式歩行リフトPOPO、ゼブリス Win FDMシステム)
作業療法(OT)
作業療法部門では、脳血管疾患や整形外科疾患、内科・外科系疾患などにより、身体や精神に障害を負った方に対して、自宅退院や社会復帰を目指し患者様本人および家族の要望を取り入れながら個々に合わせた作業活動を行います。
具体的には、食事・整容・更衣・トイレ・入浴動作などの日常生活動作や、炊事・洗濯・掃除・買い物など家事動作、趣味活動、職業動作などに対して、作業活動を用いて訓練を行います。
また、患者様に合わせた自助具・装具の作成、高次脳機能(記憶・注意力)に対する応用的な訓練も行います。
訓練内容
- 麻痺に対する上肢機能訓練(巧緻性・協調性訓練・利き手交換など)
- 上肢の外傷後(骨折や腱損傷など)の機能回復訓練
- 日常生活動作訓練(食事・整容・更衣・排泄・入浴など)
- 家事動作訓練(掃除・洗濯・炊事・買い物など)
- 福祉用具の紹介
- 在宅復帰に向けての家屋評価、住宅改修のアドバイス
言語聴覚療法(ST)
言語聴覚部門では、脳神経外科や救急総合診療科等の急性期を中心とした、嚥下障害、言語障害、高次脳機能障害等の患者様の機能改善に向けてサポートを行っています。
歯科と連携し、嚥下障害の患者様の嚥下評価なども積極的に取り組んでおり、NST(栄養管理サポートチーム)の一員として、入院患者様の栄養管理にもかかわっています。
また、小児科の発達障害や吃音、機能性構音障害のリハビリテーションも行っています。
言語聴覚療法の対象障害
- 失語症
- 構音障害
- 高次脳機能障害(見当識、記銘力低下、失行等)
- 摂食嚥下障害
- 認知症
- 小児関連(発達障害、口蓋裂、吃音、摂食嚥下障害、機能性構音障害等)
院内の連携
当科は、他の診療科やセンターと連携を行い、より良いリハビリテーションを提供できるよう努めています。
院内のカンファレンス
カンファレンスの様子(脳神経外科・整形外科・救急総合診療科・内科・外科・心臓血管内科・心臓血管外科・ICU・形成外科・緩和ケア・義肢装具)
回復期リハビリテーション
平成27年6月の新築移転に伴い新規開設いたしました。
専従理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が、自宅および社会復帰を目標に、基本動作能力・日常生活機能および高次脳機能の改善を目的に集中的にリハビリテーションを行います。
通所リハビリテーション
通所リハビリでは、日常生活を送る上で介助が必要な人、また何らかの不安を抱えている人に対して介護保険を利用し、日常生活動作の自立や介助量軽減を図りながら、よりその人らしい生活が送れるように、他職種が協同して支援サービスを提供します。
医師、看護師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士など他職種で情報交換や意見交換し、連携を保ちながら、利用者様の生活状況や個別的な目標に応じた個別訓練、集団体操等の計画を立て、それに基づいた取り組みを行っています。
また、必要に応じて定期的に関連する職種のスタッフがご自宅に訪問し、具体的な生活状況を聴取し、支援内容の見直しなどをご本人やご家族を含めて検討し合うことも行っています。
訪問リハビリテーション
通所リハビリでは、日常生活を送る上で介助が必要な人、また何らかの不安を抱えている人に対して介護保険を利用し、日常生活動作の自立や介助量軽減を図りながら、よりその人らしい生活が送れるように、他職種が協同して支援サービスを提供します。
医師、看護師、理学療法士、作業療法士、介護福祉士など他職種で情報交換や意見交換し、連携を保ちながら、利用者様の生活状況や個別的な目標に応じた個別訓練、集団体操等の計画を立て、それに基づいた取り組みを行っています。
また、必要に応じて定期的に関連する職種のスタッフがご自宅に訪問し、具体的な生活状況を聴取し、支援内容の見直しなどをご本人やご家族を含めて検討し合うことも行っています。
介護老人保健施設『宇治徳洲苑』
平成27年6月の新築移転に伴い新規開設いたしました。
専従理学療法士・作業療法士が基本動作能力および日常生活機能の維持・向上を目的に集中的な維持期リハビリテーションを行います。
また、言語聴覚士が管理栄養士と共に嚥下評価を行っています。
教育体制
スタッフ各々の役割を明確化し、風通しの良い雰囲気をつくること、若手職員への教育体制を構築すること、メンタルケアを含めた教育・援助を行うことを目的に、プリセプター制の新人教育および年間スケジュールに沿った新人教育プログラムの実施しております。
プリセプター制の導入
新人職員(プリセプティ)に対して、決められた先輩職員(プリセプター)がマンツーマンで、ある一定期間新人職員を指導する方法を採用しています。
教育プログラム
- 院内概要、報告・連絡・相談
- 各種備品の取り扱い
- 診療報酬
- リハビリテーションにおけるリスク管理
- 介助方法
- 画像所見
- 整形外科疾患
- 脳神経外科疾患
- 循環器疾患
- 呼吸器疾患
- 薬学
- 血液データの見方
- 栄養管理
- 吸引講習、実技
- BLS講習
- ラダーのこと
職員紹介
所属 | 人数 |
---|---|
理学療法士(PT) | 62名 |
作業療法士(OT) | 20名 |
言語聴覚士 | 16名 |
事務員 | 1名 |
クラーク | 1名 |
合計 | 100名 |
施設基準
- 脳血管リハビリテーションⅠ(PT/ OT/ ST)
対象疾患:脳梗塞/脳出血/くも膜下出血/脳外傷/脳腫瘍/脊髄損傷など - 運動器リハビリテーションⅠ(PT /OT)
対象疾患:骨折/切断/関節の変性/熱傷性疾患/熱傷瘢痕による関節拘縮など - 呼吸器リハビリテーションⅠ(PT /OT)
対象疾患:肺炎/無気肺/胸部外傷/肺癌/気管支喘息/気管支拡張症など - 心大血管リハビリテーションⅠ
- 廃用症候群リハビリテーションⅠ
- がんリハビリテーション
統計データ
2020年4月~2021年3月:疾患別リハビリテーション指示件数
入院
外来