診療科の特色
遺伝カウンセリングでは、遺伝に関する悩みや不安について、本人やご家族が相談することができます。遺伝に関する情報提供や遺伝子検査の提供、ご家族の相談など、ご希望や状況に応じて、ご本人やご家族が自分にあった、よりよい対処法を選択するための手助けを行います。
取り扱っている主な疾患
生涯のうちにがんになる人は2人に1人と言われており、その中で、5~10%は遺伝や体質により発症します。
遺伝性のがんに関係する遺伝子の変化がわかれば、なりやすいがんも予測できるので、健診などの対応により、あなたやご家族のがん発症の予防や早期発見につなげられる可能性があります。
また遺伝カウンセリング外来では、遺伝性腫瘍だけでなく神経疾患などその他の遺伝性疾患に関する相談、遺伝学的検査を実施しています。
遺伝性腫瘍 | 遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC) リンチ症候群 家族性大腸腺腫症(FAP) リー・フラウメニ症候群 多発性内分泌腫瘍症1型(MEN1) 多発性内分泌腫瘍2型(MEN2) フォン・ヒッペル・リンドウ病(VHL) カウデン症候群 |
その他の遺伝性疾患 | 脊髄小脳変性症 マルファン症候群 ファブリー病など |
遺伝カウンセリング外来について
毎週金曜日におこなっております。
遺伝カウンセリング(自費診療) 1回/60分程度 8,000円(税別)
※必要に応じて、遺伝学的検査を行うことになった場合は、検査費用が別途かかります。
(保険診療で実施できる場合もあります。)
担当
臨床遺伝専門医 小杉眞司
認定遺伝カウンセラー 田口 育 宮田海香子
予約の方法
- 当院の診療科外来に通院中の方:主治医に遺伝カウンセリングの予約をご依頼ください。
- 他院から来られる方:通院中の病院を通じて予約をお取りください。
地域医療連携室
TEL:0774-25-2871
FAX:0774-25-2827
外来受診当日の流れ
1階で受付を行い、2階の専門外来受付までお越しください。
初めにご相談内容、ご家族のご病気などについてお伺いします。その後、疾患に関することや検査について情報提供を行います。ご希望や状況に応じて、再度、遺伝カウンセリングを行うことや遺伝子検査の実施や検査結果に応じた対応など、継続的に支援します。
医師紹介
氏名 | 役職 | 専門医・認定医・その他講習修了 |
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小杉 眞司 | 非常勤 | 京都大学教授(医療倫理学・遺伝医療学) 日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医・指導医 |
医師ご挨拶
遺伝カウンセリング外来を担当している小杉真司と申します。
私はもともと内科医ですが、京大病院において1996年より遺伝カウンセリングを担当していました。遺伝カウンセリングでは時間をかけてクライアント(必ずしもご自身に病気があるわけではないので、「患者さん」ではなく、このように呼びます)の遺伝に関する悩みや疑問をおうかがいし、正しい遺伝医学の情報をわかりやすい言葉で伝え、クライアントの意思決定を支援します。最近は遺伝子検査のために受診される人が多いですが、遺伝子検査と全く関係のないご相談や、遺伝子検査を受けるかどうか迷っている方のご相談もお受けできます。ゲノム研究の進歩によって個人個人の遺伝情報を健康管理に役立てることができるようになっています。気軽に受診いただければと存じます。